天長地久とは?(てんちょうちきゅう)老子七章、意味や使い方

「天長地久(てんちょうちきゅう)」という言葉をご存じでしょうか。これは「天は長く続き、地は久しく存在する」という意味を持ち、中国の古典『老子(道徳経)』第七章に由来する言葉です。老子は、この言葉を通じて、自然の摂理と無私の精神を説き、長く続くものの本質を示しました。日本においては、「天長節」(現在の天皇誕生日)の由来ともなり、長寿や国家の安寧を願う言葉としても使われてきました。本記事では、「天長地久」の意味や老子の教え、実際の使い方について詳しく解説します。

天長地久とは?

「天長地久(てんちょうちきゅう)」とは、「天は長く続き、地は久しく存在する」という意味の四字熟語である。この言葉は中国の古典『老子(道徳経)』の第七章に由来し、自然の摂理や長寿、永続するものを表す概念として古くから用いられている。

また、日本においては「天長節(天皇誕生日)」という言葉の由来ともなり、天皇の長寿と国の安寧を願う言葉としても知られている。

老子の第七章における「天長地久」の原文と意味

「天長地久」は、中国の思想家老子の著書『道徳経』第七章に登場する。以下がその原文である。

老子 第七章(原文)

天長地久。
天之所以長而地之所以久者、以其不自生。故能長生。

書き下し文

天長く地久し。
天の長くして地の久しきは、その自らを生ぜざるを以てなり。故に能く長生す。

現代語訳

天は永遠に続き、地もまた久しく存在し続ける。
それは、天も地も自らのために生きているのではないからである。
だからこそ、天も地も長く続くことができるのである。

この章では、天や地が永続するのは、自己中心的ではなく、すべての存在のためにあるからである という老子の思想が示されている。人もまた、自己の利益を求めるのではなく、他者や自然と調和しながら生きることで、長く安定した人生を送ることができるという教訓が込められている。

天長地久の使い方と例文

「天長地久」は、長寿や永続するものを表す言葉として、文学や日常会話の中で使われることがある。特に、祝辞や格言としての使用が多い。

祝辞としての使用

「天長地久」は、天皇や長寿を祝う際の言葉 として用いられる。例えば、日本の「天長節」(現在の天皇誕生日)の由来は、この言葉に基づいている。天皇の長寿と国の繁栄を願う意味が込められている。

例文
「陛下のご健康と国家の安寧が天長地久に続きますように。」
「お祖父様のご長寿を祝い、天長地久のご健康をお祈り申し上げます。」

人生や自然の営みについて語る際の使用

老子の思想に基づき、人生や自然の摂理を語る際にも使われる。
特に、無私の精神や永続するものの本質 を表す言葉として引用されることがある。

例文
「天長地久、変わらぬ自然の営みの中で私たちは生きている。」
「自らの利益だけを求めるのではなく、天長地久の道理を学ぶことが大切だ。」

まとめ

「天長地久」とは、「天は長く、地は久しく存在する」という意味を持ち、老子の道徳経第七章に由来する言葉である。老子は、この言葉を通じて、自己の利益を優先せずに他者と調和して生きることで、永続的な繁栄が可能であることを説いている。

この言葉は、日本では天皇の長寿を祝う「天長節」の由来ともなり、長寿や安定を願う言葉としても使われてきた。現代においても、人生の教訓や祝辞の表現として用いることができる。

老子の思想は時代を超えてもなお、多くの人々に影響を与え続けている。私たちも「天長地久」の精神を学び、自己の利益を超えた生き方を意識することで、より豊かな人生を歩むことができるだろう。