
水・雨・風を司る神霊として古くから崇敬されてきた「龍神様」。その神々に向けて捧げられるのが「龍神祝詞(りゅうじんのりと)」です。自然との調和や浄化、金運・開運を願う場面でも唱えられるこの祝詞には、心を整え、運気を整える不思議な力があると信じられています。本記事では、龍神祝詞の全文、ひらがな現代語訳、意味と背景、そして期待される効果や唱え方までを、スピリチュアルな視点も交えてわかりやすく解説します。
龍神祝詞とは?
龍神祝詞(りゅうじんのりと)は、水・雨・風・天候を司る「龍神様」に向けて唱えられる祝詞で、自然界との調和や祈願の成就を願うときに唱えられるものです。正式な神社神道の「大祓詞」や「天津祝詞」などとは異なり、正式な祝詞としては定型がないものの、修験道や密教、民間信仰の中で独自に伝承されてきたものが広く知られています。
とくに水や天候をつかさどる龍神様は、農業や漁業、商売繁盛、金運、心身の浄化など多くの分野に影響を与える神霊として信仰されています。
龍神祝詞の全文
最も一般的に知られている龍神祝詞の一例をご紹介します。
惶み惶みも白さく
天之御中主神 高御産巣日神 神産巣日神
天之常立神 国之常立神
大綿津見神 速秋津日命 住吉三神
龍神の大神たちの御前に
畏み畏みも白さく
願わくは
我らが心身を清め
禍事・罪穢を祓い給え
御心のまにまに
天の水の如く地の水の如く
清く正しく美しく
我らを守り導き給えと
恐み恐みも白す
龍神祝詞のひらがな現代語訳
内容の理解を深めるため、全文をひらがなと現代語に訳した形でご紹介します。
かしこみかしこみももうさく
あめのみなかぬしのかみ たかみむすひのかみ かみむすひのかみ
あめのとこたちのかみ くにのとこたちのかみ
おおわたつみのかみ はやあきつひのみこと すみよしさんしん
りゅうじんのおおかみたちのみまえに
かしこみかしこみももうさく
ねがわくは
われらがしんしんをきよめ
まがごと・つみけがれをはらいたまえ
みこころのまにまに
あめのみずのごとく ちのみずのごとく
きよくただしくうつくしく
われらをまもりみちびきたまえと
かしこみかしこみももうす
龍神祝詞の現代語訳(意味)
恐れ敬いながら申し上げます。
天地創造の神々──天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神、天之常立神、国之常立神、
そして海と水をつかさどる大綿津見神、速秋津日命、住吉三神、
さらに龍神様の大神たちの御前に、
心から祈りを捧げます。
どうか、
私たちの心と体を清め、
あらゆる災いや罪・穢れを祓ってください。
御心のままに、
天の水のように、地の水のように、
清らかで、正しく、美しく、
私たちをお守り導きくださいませ。
龍神祝詞の意味と背景
龍神祝詞は、自然と深く結びついた信仰の表れであり、とくに「水」は日本の生活文化の根幹にある存在です。
祝詞の中では「天」「地」「水」の浄化力を借りて、自分自身のけがれや障りを清め、神聖な状態に導いてもらうよう祈願しています。
この祝詞は「大祓詞(おおはらえのことば)」の精神とも共通しており、自らを清め、天の道にかなうように生きるための誓いでもあります。
龍神祝詞の効果とスピリチュアル的な意味
龍神祝詞には、以下のようなスピリチュアルな効果があると信じられています。
- 心身の浄化と邪気払い
- 金運・商売繁盛の願掛け
- 直感力・判断力の向上
- 雨乞い・水の調整(農業関係)
- 運気の循環を整える
- 人生の転機や変化期の後押し
実際には、唱える人の意識と心の持ち方が祝詞の響きと結びつき、自然界との共鳴を引き出すことが大切とされています。
龍神祝詞の唱え方とポイント
龍神祝詞は、特別な資格がなくても以下のようなシーンで唱えることができます。
- 朝、神棚や水まわりの近くで
- 神社参拝や龍神を祀る場所での祈願
- ヒーリングや瞑想前の場の浄化に
- 新しい始まりや環境の変化の前に
ポイントは、静かな気持ちで言霊を一音一音丁寧に発声することです。読み方が正確であることよりも、誠意をもって祈る心が大切とされています。
龍神祝詞は「水と調和する祈り」
龍神祝詞は、自然界の大いなる力とつながり、自身の心を整え、道を正していくための「祈りの言葉」です。
現代に生きる私たちも、水のようにしなやかに流れ、不要なものを洗い流しながら生きるために、龍神祝詞の言霊を暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。
カタカムナの内容をもっと知り、ただ唱えるだけ、聞き流すだけではない効果に近づいてみませんか?