「ソラニモロケセ ユヱヌオヲ ハエツヰネホン カタカムナ」
この神秘的な音の連なりは、カタカムナウタヒ第6首に記された一節です。カタカムナとは、太古の日本に存在したとされる高度な文明が残した音の叡智。特に第6首は、形ある世界がやがて本質へと還る宇宙の呼吸を表しているとされ、多くのスピリチュアル実践者にとって重要な詩です。
本記事では、この第6首の言葉ひとつひとつに込められた意味を紐解きながら、宇宙の原理と魂の気づきについて探っていきます。
カタカムナの内容をもっと知り、ただ唱えるだけ、聞き流すだけではない効果に近づいてみませんか?
カタカムナとは?
カタカムナ文明は、古代日本に存在していたとされる高度な文明です。この文明は、カタカムナ文字と呼ばれる独自の文字体系を用いていました。カタカムナ文字は、渦巻状に配置され、内側から外側に向かって読むという特徴があります。また、中心には「八鏡」という鏡を表した記号が描かれており、これを分解した文字が48音を構成しています。
カタカムナ文献の中には、渦巻き状に並んだ80首のウタヒ(歌)があります。古代人の宇宙観や科学技術、哲学、宗教など、さまざまな高度な知識が含まれています。特に重要とされるのが、第5首、第6首、第7首の歌です。
第6首の全文と表記
ソラニモロケセ ユヱヌオヲ ハエツヰネホン カタカムナ
この一首は、音の響きを通じて、宇宙の広がりと消滅、統合と再生の循環、そして現象界から本質界への回帰を表現しているとされています。
以下、それぞれのフレーズごとに解釈を見ていきましょう。
ソラニモロケセ
- ソラ 宇宙、空間、空(そら)
- ニ につながる、~の中に
- モロ すべて、多くのもの
- ケセ 消せ、消える、消滅、変化する
このフレーズは、「すべての存在は、宇宙の中にあり、やがて消えていく」という、無常と統合の原理を表しています。ここでいう「消える」とは単なる消滅ではなく、形あるものがその本質に還ること、すなわち「現象界」から「潜象界」への回帰を意味します。
ユヱヌオヲ
- ユ 湧き出るエネルギー、結び
- ヱ(エ) 得る、受け取る
- ヌ 塗(ぬ)=包む、覆う
- オ 奥、潜在的な力
- ヲ(オ) 働き、場
この部分は、「宇宙から湧き出た力が、包まれ、潜在的な奥の領域で場となる」と解釈されます。形の奥にある「目に見えない働き」が、あらゆるものの背景に流れているというカタカムナの思想が示されています。
ハエツヰネホン
- ハエ 生え、出現、発生
- ツヰ(ツイ) 対(ツイ)、二極性
- ネ 根源、根っこ、波動の核
- ホン 本、本質、真理
このフレーズは、「現象が発生し、対極のバランスを持ちつつ、本質から根をのばして現れてくる」という意味です。宇宙の法則の中で、すべての現象は二元的でありながら、本質から分かれ出てきているという捉え方です。
カタカムナ
この言葉自体が、宇宙の成り立ちを表す「根源の音」とされ、「形(カタ)」「潜象(カム)」「現象(ナ)」の三位一体の原理を表しています。
この第6首の最後に再び「カタカムナ」と唱えることで、潜象界と現象界をつなぐ回路が再び閉じ、次なる創造のリズムへと向かうという意味を持つとされます。
第5首から第6首へのつながり
第5首が「生成と形の発現」を示していたのに対し、第6首は「現象の消失と再統合、そして再び本質に還るプロセス」を表しています。
この2首をセットで詠むことで、創造と還元の宇宙のリズムを体現できると信じられています。まるで潮の満ち引きのように、エネルギーは生まれ、形を成し、また姿を消してゆく──そのサイクルこそが宇宙の呼吸であり、生命のリズムなのです。
スピリチュアルな実践への応用
この第6首は、以下のような場面で唱えると良いとされています:
- 不要な執着を手放したいとき
- 浄化や再スタートのタイミング
- 潜在意識の整えや内観のとき
- 瞑想の終わりにエネルギーを整えるとき
「すべては形を持ち、やがて消え、また本質から再構築される」──
この大いなる自然の摂理を感じることは、私たちが日常で抱える不安や執着から解き放たれる手助けになるでしょう。
まとめ
カタカムナウタヒ第6首は、形ある世界が一度消え、本質へと還る神秘のプロセスを、音霊を通じて伝えている詩です。言葉の意味そのものよりも、響きや波動に耳を澄ませることで、私たちの内側にも“本質の気づき”が生まれると信じられています。
形にとらわれず、音に委ねて、ぜひこの神秘的なウタヒを体感してみてください。
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