玄関の茅の輪守りの飾り方、意味、いつまで飾る?

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玄関に掲げる「茅の輪守(ちのわまもり)」は、蘇民将来伝承に根ざした厄除け・疫病除けの護符で、家の出入口に結界を張る役目を担います。

この記事では、茅の輪の由来とご利益を整理したうえで、玄関まわりでの最適な設置場所や向き、掛け方の作法をわかりやすく解説します。あわせて、いつまで飾るのか(夏越/大祓までの目安)、役目を終えた後の納め方・お焚き上げ、賃貸での固定方法や方角の考え方など実務的な疑問にも丁寧に答えます。日々の出入りに一礼を添え、暮らしの「境」を整えるための実用ガイドとしてご活用ください。

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茅の輪守とは?起源とご利益

茅(ちがや)などの青葉で作られた輪は、六月三十日の「夏越の祓(なごしのはらえ)」や十二月三十一日の「年越の大祓」で授与される厄除けの護符です。起源は素戔嗚尊(すさのおのみこと)と蘇民将来の伝承にさかのぼり、茅の輪を身につけた蘇民将来の一族が疫病から護られたと語られます。輪は境界=結界を象り、茅は生命力と祓い清めの象徴です。

玄関に飾るのは、家の出入口に結界を張り、病厄・災難・けがれの侵入を防ぐという意味を持ちます。

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茅の輪を飾る場所と向きは、玄関が基本、生活に沿った高さで

基本は玄関まわりです。門扉・表札のそば・玄関ドアの上部・内側の扉上・靴箱上の壁面など、出入りの線上に来る場所が適します。屋外に掛けると風雨で傷みやすいので、マンションなどでは玄関の内側が扱いやすいです。向きは正面に対して輪の継ぎ目(結束部)が上に来るようにとする神社が多く、目の高さからやや上の清潔な位置に安定して固定します。特定の方角を厳密に求める決まりは一般的ではなく、氏神神社の案内があればそれに従うのが最も確かです。

設置例 具体例 留意点
屋外 門柱・表札の横 直射日光・雨を避け、落下防止
玄関外側 ドア上部の内側庇下 風雨の影響が少ない場合のみ
玄関内側 ドア上・靴箱上の壁面 家族が必ず通る導線上に
室内代替 神棚が無い家のリビング入口 出入口=結界の意識が保てる場所

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茅の輪の掛け方の作法、難しく考えず、清浄を心がける

神社で授与を受けたら、その日のうちに玄関で一礼し、心中で「祓へ給へ清め給へ守り給へ幸へ給へ」と祓詞を唱えてから掛けます。新しい居住地なら氏神さまに住所氏名を奏上し、家内安全を願うとよいでしょう。釘や画鋲を使えない賃貸では、耐荷重のある粘着フックや紐で固定します。地面に置いたり足でまたいだりするのは避け、落ちた場合は軽く払って掛け直します。清め塩や酒を必ず添える決まりはありませんが、月に一度ほどやわらかい布で埃を払うと気持ちよく保てます。

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いつまで飾る?目安は「次の大祓」まで

一般的には、夏越の祓で授与された茅の輪守は、年末の大祓まで(約半年)、年越の大祓のものは翌年の夏越まで(約半年)を目安にします。神社によっては「一年間」飾る旨を案内する場合もあるため、授与社の指示を優先してください。色が褪せたり、形が大きく崩れたりしたら、機を見て掛け替えるのが望ましいです。

授与の機会 飾る期間の目安 納めるタイミング
夏越の祓(6/30前後) 大祓(12/31)まで 年末の古神符焼納祭・古札納所へ
年越の大祓(12/31前後) 翌年の夏越(6/30)まで 夏越の古札納所へ
個別頒布(随時) 授与社の指示に従う 区切りの大祓で納める

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役目を終えたら処分は「納めて祓う」

役目を終えた茅の輪守は、授与を受けた神社の古札納所へ納めるのが基本です。

遠方で難しければ、最寄りの氏神神社に事情を添えてお納めします。持参までのあいだは半紙や清潔な紙に包んで保管します。自治体の可燃ごみとして廃棄するのは避け、年末年始や節分・どんど焼き等のお焚き上げの機会を活用すると安心です。

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よくある質問(Q&A)

他のお守りや注連飾りと並べても大丈夫ですか。

問題ありません。ただし数が多いと意味が曖昧になるため、玄関は茅の輪守を中心に簡素に整えると結界としての意識が立ちます。

玄関が狭く掛ける場所がありません。

出入り口に準ずる場所(室内のメイン動線やリビング入口)に掛けても構いません。通るたびに視線が触れる位置を選びます。

破損した場合は?

できれば新しいものに掛け替え、破損品は古札納所へ。欠けた茅が床に落ちたら、清潔に回収して紙に包んでおき、後日まとめて納めます。

方角や干支に合わせる必要はありますか。

一般には不要です。出入口に結界を張ることが目的であり、方角指定は神社ごとの作法が優先されます。

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家族への伝え方、通るたびの一礼で結界を育てる

茅の輪守は、掛けて終わりではありません。家族が出入りの折に軽く一礼して自他の無事を念うことで、結界としての働きが日々育ちます。とくに小さなお子さまには、夏越の祓や蘇民将来の物語を簡潔に伝えると、季節の節目に祓い清める日本の暮らしが実感として残ります。

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輪を掲げて、暮らしの「境」を整える

玄関の茅の輪守は、古い伝承に根ざした疫病除け・厄除けの護符であり、家の境に清らかな結界を張る所作です。

玄関の導線上に清潔に掲げ、半年を一つの区切りとして掛け替え、役目を終えたら感謝して納める―。

この流れを保つことで、祓いの思想が日々の暮らしに息づきます。難解な作法に囚われず、氏神さまの案内に従って端正に整えることが何よりの作法です。

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