
カタカムナウタヒ第1首は、全81首の中でも宇宙創生の原理を象徴する最も重要な詩とされています。
「カタカムナ ヒビキ スノスベシ アシアトウアン ウツシマツル カタカムナ ウタヒ」という響きの中には、万物を生み出すエネルギーの循環、神と自然、人間の意識の調和が込められています。
この記事では、カタカムナ文明の概要から第1首の構成、各言葉の意味、宇宙観的な解釈、そしてスピリチュアルな祈りとしての実践法までを詳しく解説します。古代の叡智に触れ、言霊の響きに秘められた真理を感じ取ってみてください。
宇宙から神々、科学に至るまで、古代人の英知が詰まったカタカムナの内容をもっと知り、人生をもっと豊かで意味あるものにしませんか?
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カタカムナとは何か
カタカムナとは、太古の日本に存在したとされる文明の叡智を記した文献群のことを指します。円と直線を組み合わせた独特の文字で構成され、「言葉の響き」そのものに宇宙の法則が秘められていると伝えられています。これらの文献は「カタカムナ文献」あるいは「カタカムナ神話」とも呼ばれ、昭和初期に物理学者・楢崎皐月(ならさきこうげつ)によって再発見されました。
カタカムナという言葉は「カタ=形」「カム=神」「ナ=中心・名」と解釈され、「神の形の中心」「神の原理を名によって表したもの」という意味を持ちます。つまりカタカムナとは、形を通して神の原理を表す宇宙の言葉であり、人間の思考を超えた生命の根源的響きを示すものです。
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第1首の全文と構成
カタカムナウタヒ第1首は、全81首にわたるカタカムナの詩の中でも、根本的な宇宙生成の法則を表す最初の祈りです。全文は次の通りです。
カタカムナ ヒビキ スノスベシ アシアトウアン ウツシマツル カタカムナ ウタヒ
この一首は、カタカムナの根源的な「ヒビキ(響き)」を讃え、その響きをもって宇宙と人間の調和を図る祈りの言葉です。音の連なりそのものがエネルギーを生み、読む人の心身を整えると言われています。
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各語の意味と解釈
「カタカムナ」
「カタカムナ」は、宇宙の本質そのものを象徴します。形(カタ)と神(カム)が一体となった原初の存在を意味し、すべての生命と物質の源にあるエネルギーを指しています。
「ヒビキ」
「ヒビキ」は、万物に内在する波動・振動・周波数を表します。古代の人々は、言葉の響きそのものが力を持ち、世界を動かす根源であると考えていました。カタカムナでは、響きが神意を具現化する媒体であり、「ヒビキ」は宇宙の創造原理そのものとされます。
「スノスベシ」
「スノスベシ」は、「素のすべし」とも読み取られ、自然のままのあり方、ありのままの法則に従うことを意味します。人工的な思考を離れ、生命が本来もつ流れに身を任せることで、宇宙と調和するという教えです。
「アシアトウアン」
「アシアトウアン」は、「アシア(葦原=地上世界)」と「トウアン(統合・安らぎ)」が組み合わさった言葉とされ、人間の住む現象世界と霊的世界が一つに融け合うことを意味します。すなわち、物質と精神、現実と神界の調和を示す表現です。
「ウツシマツル」
「ウツシマツル」は、「映し祀る」と書き換えることができ、人の心に神の響きを映し、その働きを祀り敬うことを指します。人間の意識が宇宙の波動と共鳴することで、神聖なエネルギーが顕現するとされます。
「カタカムナ ウタヒ」
そして再び「カタカムナ ウタヒ」と唱えることで、この一首全体が循環し、響きそのものが永遠に続くことを意味します。宇宙の創造から還元までを一つの響きとして捉えた円環的な世界観が、この第1首には凝縮されています。
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カタカムナウタヒ 第1首が示す世界観
カタカムナ第1首は、「宇宙とは響きであり、人もまた響きである」という思想を象徴しています。
古代の人々は、すべての存在は振動によって生まれ、互いに共鳴しながら生かされていると考えました。言葉は単なる記号ではなく、波動として世界を形成する“神の声”そのものです。
この詩では、カタカムナという宇宙の根源的法則が、響きを通して顕現し、地上世界(アシア)に映し出される過程が描かれています。人がその響きを理解し、正しく祈ることで、宇宙と一体となり、内なる神性が目覚めるとされます。
つまり、第1首は「宇宙の起源」「生命の発生」「神人合一」の原理を、音の連なりで象徴的に表した詩であり、人間が再び宇宙的なリズムに調和するための道を示しているのです。
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スピリチュアルな活用と祈り方
カタカムナウタヒは、読むこと自体が祈りとされます。特に第1首は、心を鎮め、天地の響きと同調するための導きの詩とされ、朝夕に唱えることで心身のバランスが整うといわれています。
唱えるときは、静かな場所で姿勢を正し、ゆっくりと一音一音を意識して発声します。「カタ・カム・ナ」の音の響きを体内に感じ、「ヒビキ」の波動を全身にめぐらせるように唱えることが大切です。これは瞑想のような作用をもち、心のざわめきを鎮め、潜在意識を浄化する働きがあります。
また、カタカムナの響きを身の回りに書き写したり、図形(カタカムナ図)を用いて空間に祈りを広げる方法も伝わっています。これらの実践は、目に見えないエネルギーの流れを整えるための「音霊(おとだま)」の修法として受け継がれてきました。
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カタカムナウタヒ 第2首へのつながり
カタカムナウタヒ第2首は次の通りです。
ヤタノカカミ カタカムナ カミ
この短い詩には、宇宙の神性が「鏡のように映し出される」ことを象徴する深い意味が込められています。第1首が宇宙そのものの生成を示すものであったのに対し、第2首はその生成の原理を支える“神の意識”を明示しています。
「ヤタノカカミ」は、日本神話において天照大御神の三種の神器の一つである「八咫鏡(やたのかがみ)」と通じる言葉であり、「カミ(神)」が世界を映し、真実を照らす鏡のような存在であることを表しています。
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まとめ
カタカムナウタヒ第1首は、宇宙創生の根源原理を音の響きで表した最も神聖な詩です。「カタカムナ」という名のもとに、形と神、現実と霊、音と光がひとつに融け合う世界が示されています。
私たちがこの詩を唱えるとき、言葉の意味を超えて、響きそのものが心と宇宙をつなぐ橋となります。現代の私たちにとっても、カタカムナの響きは、心の静けさを取り戻し、自然とともに生きる感覚を思い出させてくれる古代からの祈りの詩なのです。