
カタカムナウタヒ第2首「ヤタノカカミ カタカムナ カミ」は、宇宙の神性と人の内なる神のはたらきを映し出す鏡のような詩です。
第1首が宇宙創生の響きを表していたのに対し、第2首ではその神聖な力がどのように現象世界に顕れるのかを示しています。「ヤタノカカミ(八咫の鏡神)」という言葉には、真理を映し、光を放つ意識の象徴が隠されています。
この記事では、カタカムナ思想の基本から第2首の構成と意味、宇宙観的な解釈、スピリチュアルな祈りとしての活用法までをわかりやすく解説します。神道の「鏡」に込められた叡智と、カタカムナの響きの本質に触れてみましょう。
宇宙から神々、科学に至るまで、古代人の英知が詰まったカタカムナの内容をもっと知り、人生をもっと豊かで意味あるものにしませんか?
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カタカムナとは何か
カタカムナとは、太古の日本に存在したとされる高次の知恵体系を記した「カタカムナ文献」に由来します。円と直線を組み合わせた独特の文字で表され、その形と響きには宇宙の根源的法則が秘められているとされます。
「カタカムナ」という言葉は、「カタ=形」「カム=神」「ナ=中心・本質」という意味を持ち、「形にあらわれる神の中心原理」を指します。つまり、万物の根源である神の働きを音と形によって示したのがカタカムナの思想です。
その思想は、古神道やアニミズムと通じる「すべてに命が宿る」という観念に基づいており、人間も自然も宇宙の一部として響き合う存在であると説きます。
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カタカムナウタヒ 第1首「カタカムナ ヒビキ スノスベシ アシアトウアン ウツシマツル カタカムナ ウタヒ」からのつながり
カタカムナウタヒ第1首は、全81首にわたるカタカムナの詩の中でも、根本的な宇宙生成の法則を表す最初の祈りです。全文は次の通りです。
カタカムナ ヒビキ スノスベシ アシアトウアン ウツシマツル カタカムナ ウタヒ
この一首は、カタカムナの根源的な「ヒビキ(響き)」を讃え、その響きをもって宇宙と人間の調和を図る祈りの言葉です。音の連なりそのものがエネルギーを生み、読む人の心身を整えると言われています。
そしてこれから紹介する第2首へのつながります。
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カタカムナウタヒ 第2首の全文と構成
カタカムナウタヒ第2首は次の通りです。
ヤタノカカミ カタカムナ カミ
この短い詩には、宇宙の神性が「鏡のように映し出される」ことを象徴する深い意味が込められています。第1首が宇宙そのものの生成を示すものであったのに対し、第2首はその生成の原理を支える“神の意識”を明示しています。
「ヤタノカカミ」は、日本神話において天照大御神の三種の神器の一つである「八咫鏡(やたのかがみ)」と通じる言葉であり、「カミ(神)」が世界を映し、真実を照らす鏡のような存在であることを表しています。
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各語の意味と解釈
「ヤタノカカミ」
「ヤタノカカミ」とは、「ヤタ=八つの広がり」「ノ=の」「カカミ(鏡)」を表すとされます。「八」は古来より無限や全方向性を象徴する数字であり、「ヤタノカカミ」とは「全方位に真理を映し出す鏡神」の意味を持ちます。
鏡は、光を反射し、形を歪めずに映す存在です。これは神のはたらきを象徴しており、「神は万物を映す意識である」という思想に通じます。すなわち、この一首では、宇宙の根源的エネルギー(カタカムナ)が神の鏡として世界に姿を現す様子が詠まれています。
「カタカムナ カミ」
続く「カタカムナ カミ」という言葉には、「カタカムナそのものが神である」という真理が示されています。
すべての形・音・波動は神の顕現であり、天地の動きも、生命の息吹も、神そのものの表れであるという思想です。
この詩は、「神が外にある存在ではなく、あらゆるものの内に宿る鏡である」という気づきを促します。人が自らの内面を見つめるとき、そこに神が映り、その神性が再び宇宙と響き合うのです。
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カタカムナウタヒ 第2首が示す世界観
第2首の中心的なテーマは「内なる神性の自覚」と「映しの原理」です。
宇宙に存在するすべては、神の光を映し出す鏡であり、人間もまたその一部として神の響きを反射して生きています。
カタカムナでは、世界は固定的な物質ではなく、常に変化し、響き合う「波動の場」として理解されます。鏡のように映し合う関係性の中で、個と全体が絶えず共振している――それが「ヤタノカカミ カタカムナ カミ」の世界観です。
また、八咫鏡の神話的象徴は、「誠(まこと)」と「直心(なおごころ)」を意味します。神の鏡とは、己を正直に見つめる心のことであり、その心が曇ると真実を映せなくなります。第2首は、「人の心こそが神の鏡であり、清らかであるほどに真理が映る」という教えを、響きの言葉で伝えているのです。
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スピリチュアルな活用と祈り方
カタカムナウタヒ第2首は、自己浄化や真実の理解を深めたいときに唱える詩とされています。
心を落ち着かせ、静かに「ヤタノカカミ カタカムナ カミ」と唱えることで、内面に潜む神性が呼び覚まされ、迷いや不安が解けていくと伝えられています。
唱える際は、ゆっくりと一音一音を意識し、「ヤタノ(広がり)」「カカミ(映す)」「カタカムナ(宇宙の響き)」「カミ(神そのもの)」の流れを感じながら発声します。
自分の中の光が鏡のように澄みわたり、外の世界を明るく照らす――その感覚を意識することが祈りの本質です。
この詩を日々の瞑想や神棚での拝礼の中で唱えると、心が浄化され、現実の中の「神の気配」に気づきやすくなります。第1首が宇宙創生の祈りなら、第2首は“その神が今ここにある”という悟りの詩といえるでしょう。
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カタカムナ 第3首へのつながり
カタカムナウタヒ第3首は次の通りです。
フトタマノミ ミコト フトマニニ
短い言葉の中に、天地の秩序が整い、生命の法則が形を成していく瞬間が凝縮されています。
第1首が宇宙の生成を、第2首が神の顕現を示していたのに対し、第3首は“宇宙の秩序が宿る意志”を表しています。
ここに登場する「フトタマノミコト」は、『古事記』や『日本書紀』にも登場する神名「太玉命(フトダマノミコト)」と重なります。太玉命は、天岩戸の神話で神事を司る神として登場し、祈りと儀式によって神と人をつなぐ役割を果たしました。カタカムナにおける第3首も、同様に神意をうつし、秩序を生む神の力を象徴しています。
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まとめ
カタカムナウタヒ第2首「ヤタノカカミ カタカムナ カミ」は、神の存在を外に求めるのではなく、自らの内に宿る鏡として見出す教えを伝えています。
「八咫の鏡」に象徴されるように、この世界は神の光を反射する無数の鏡であり、私たちの心もそのひとつです。
この詩を唱えるとき、音の響きが自分の中の神の鏡を磨き、真実とつながる通路を開いてくれます。
それは単なる祈りではなく、宇宙の法則を体感し、自分自身の本質を思い出すための神聖な響きなのです。