八意思兼命とは?(やこころおもいかねのみこと)岩戸開きの知恵を出した気象の神様

八意思兼命(やこころおもいかねのみこと)は、日本神話に登場する知恵と判断力を司る神様で、特に「岩戸開き」において、その知恵を活かして重要な役割を果たしたとされています。古事記や日本書紀などの神話に記され、気象に関する神様ともされている八意思兼命の神話や特徴、ご利益、祀られる神社などについて詳しく解説します。

八意思兼命の役割と名前の由来

八意思兼命の名前は、「八意思う」という意味から「非常に多くの知恵を持つ」という意味を持ちます。神話の中では、天照大御神が岩戸に隠れてしまい、世界が暗闇に包まれた際、岩戸開きのための知恵を出した神様として知られています。多くの神々が集まり、天岩戸の前で相談している中、八意思兼命はお祭りのアイデアを出し、アメノウズメノミコトが踊りを踊ったことで、天照大御神が岩戸を開くきっかけを作りました。

八意思兼命の系譜と古事記・日本書紀での記載

八意思兼命は、高御産巣日神(たかみむすびのかみ)の子供として描かれています。高御産巣日神は創造神であり、日本神話においては高天原の主宰神とされています。そのため、八意思兼命は重要な役割を担う神々の一柱として位置づけられています。八意思兼命の活動は、主に岩戸開きのエピソード、国譲りの際に交渉する高天原の神の選定など、その知恵と判断力の神様として、多くの神社で祀られています。

気象の神様としての八意思兼命

八意思兼命は、知恵だけでなく気象を司る神様ともされています。日本の天候や気象現象に関する神事において、八意思兼命の知恵が尊重され、気象にまつわる祈願が行われることもあります。この背景から、農業や漁業など天候に影響を受ける職業の人々からも信仰されています。

八意思兼命を祀る神社

八意思兼命を祀る代表的な神社として、以下のものがあります:

長野県・戸隠神社

八意思兼命を主祭神とする、長野県の代表的な神社です。五社からなる戸隠神社は、日本中から参拝者が訪れるパワースポットとしても知られています。

埼玉県・秩父神社

埼玉県を代表する神社の一つであり、八意思兼命が祭神の一柱として祀られています。商売繁盛や学業成就など、多様なご利益があるとされています。

八意思兼命のご利益

八意思兼命は、知恵・学問・仕事運・商売繁盛など、多くの分野においてご利益を授ける神様として信仰されています。また、気象や天候に関する祈願も多く行われており、雨乞いや天候の安定を願う際に八意思兼命に祈る風習もあります。

まとめ

八意思兼命は、日本神話における「岩戸開き」の重要なシーンで知恵を発揮した神様であり、知恵・学問・気象を司る神として信仰されています。彼を祀る神社は全国にあり、多くの人々が学問や仕事の成功、商売繁盛、気象に関する願い事で参拝に訪れます。古事記や日本書紀に登場する八意思兼命の神話を知ることで、その深い知恵と広範なご利益に触れることができるでしょう。