伊邪那美神(イザナミ)とは?国生みを行った神様、イザナギや天照との関係

伊邪那美神(イザナミ)は、日本神話の中心的な女性神であり、創造と破壊、生と死の象徴として、古事記や日本書紀にその名を刻んでいます。彼女は夫である伊邪那岐神(イザナギ)と共に、混沌から秩序を生み出し、日本列島を含む多くの島々と神々を創造した「国生み」の神話で知られています。しかし、その過程で悲劇に見舞われ、彼女の物語は愛と喪失、そして再生の物語として、日本の文化と信仰に深く根ざしています。この記事では、伊邪那美神の神話、彼女と伊邪那岐神、天照大御神との関係性、そして彼女を祀る神社について探ります。

伊邪那美神(イザナミ)とは

伊邪那美神(イザナミ)は、日本神話における創造神であり、伊邪那岐神(イザナギ)の妻として知られています。古事記や日本書紀において、彼女は日本列島の創造(国生み)と多くの神々の母として重要な役割を果たします。伊邪那美神は、生命と死、再生の象徴ともされ、彼女の物語は愛と悲しみ、そして神々の世界の起源を語るものです。彼女の物語は、日本の神話体系において深い意味を持ち、後世の文化や信仰に大きな影響を与えています。

伊邪那岐神(イザナギ)と伊邪那美神(イザナミ)

伊邪那岐神と伊邪那美神は、日本神話における創造の物語である「国生み」を共に行った神々です。

伊邪那岐神(イザナギ)は男性の神であり、伊邪那美神(イザナミ)は女性の神です。書物や背景により、伊弉諾命(いざなぎのみこと)と伊弉冉命(いざなみのみこと)と表されることもあります。

彼らは天の浮橋に立ち、天の瓊矛を用いて原初の海をかき混ぜ、最初の島を生み出しました。この行為を通じて、彼らは日本列島をはじめとする多くの島々を創造しました。しかし、国生みの過程で火の神・軻遇突智(カグツチ)を産む際に、伊邪那美神は重傷を負い、最終的には亡くなります。彼女の死後、伊邪那岐神は彼女を追って黄泉の国へ行きますが、再会した際の約束を破り、二人の間には深い溝が生まれます。この物語は、日本神話における最も感動的で悲しいエピソードの一つとされています。

伊邪那美神(イザナミ)と「国生み」

伊邪那美神は、「国生み」において中心的な役割を果たしました。彼女と伊邪那岐神が共に創造した島々は、日本列島の基礎となります。しかし、国生みの過程で最も重要な出来事は、火の神・軻遇突智の誕生と、それに伴う伊邪那美神の死です。この出来事は、生と死、そして再生のサイクルを象徴しており、伊邪那美神の物語は、神話における女性神の強さと犠牲を示しています。彼女の死後、彼女が生んだ神々は、日本神話における多くの物語の基となり、彼女自身は死と再生の神として崇拝されるようになりました。

伊邪那美神(イザナミ)と天照大御神の関係性

伊邪那美神は、天照大御神(アマテラスオオミカミ)の母にあたります。天照大御神は、伊邪那岐神が自らを清める際に生まれた神々の中で最も重要な存在であり、太陽を司る神として日本神話において中心的な役割を果たします。伊邪那美神と伊邪那岐神の「国生み」によって生まれた世界は、天照大御神をはじめとする後世の神々に引き継がれ、彼らによってさらに豊かな物語が紡がれていきます。伊邪那美神の遺産は、天照大御神を通じて、日本の神々の世界に不可欠な要素として受け継がれています。

伊邪那岐神(イザナギ)と伊邪那美神(イザナミ)は多くの重要な神様の親

伊邪那岐神(イザナギ)と伊邪那美神(イザナミ)は、多くの重要な神々の親ですが、特に有名な子供たちには以下の神々がいます。

天照大御神(アマテラスオオミカミ) 太陽神であり、日本神話における最も重要な神の一人。伊邪那岐神が自らを清める際に、左の目から生まれました。
月読命(ツクヨミノミコト) 月の神。伊邪那岐神が自らを清める際に、右の目から生まれました。
素戔嗚尊(スサノオノミコト) 海と嵐の神。伊邪那岐神が自らを清める際に、鼻から生まれました。

これらの神々は、日本神話において中心的な役割を果たし、特に天照大御神は、日本の皇室と深い関連があるとされています。伊邪那岐神と伊邪那美神は、これらの神々を含む多くの神々を生み出し、日本の神々の系譜において極めて重要な位置を占めています。

淡路島にある伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)はどんな神社?

伊邪那美神を祀る神社は日本各地に存在します。特に有名なのは、彼女と伊邪那岐神が国生みを行ったとされる地、淡路島にある伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)です。この神社は、伊邪那岐神を主祭神としており、伊邪那美神も共に祀られています。伊弉諾神宮は、国生み神話の舞台とされる淡路島に位置しており、神話時代から続く神聖な場所として、多くの参拝者に親しまれています。伊邪那美神の物語とその精神は、こうした神社を通じて今に伝えられ、彼女を偲ぶ人々に大きな意味を持っています。

淡路島にある伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)への参拝や観光を考えている方はこちらの記事が参考になるかと思います。

国生みの神様を祀る伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)淡路島のパワースポット|観光ガイドブックトレンジョイ